先日、ある方から讃美歌についてのいくつかのご質問を頂きました。 ミサ典礼委員の立石さんが、これに答えてくれましたので掲載いたします。 (1)讃美歌とは… カトリック教会では「ミサ」の祭儀が行われます。 ご存知の様に最後の晩さんの折りに、パンとぶどう酒を取って、 「これは私の身体、私の血である。永世にまで続きこれを私の記念として行え。」と言われ、我々に与えられる復活のうたげとして聖体を制定されたとあります。 従ってこのミサの祭儀に参列する時には、ただ単に無言の傍観者として列席するのではなく、主の定められた聖なる儀式であり、意識的に敬虔に行動的に参加しなければならないと思います。 ですから祭儀中は主を讃美し、神が全てにおいて全てとなるように心から祈ります。 主がご自分の死と復活の記念祭儀を行う為に製作されたものが讃美歌(聖歌)だと思います。 (2)使用方法は… (1)で述べました様に「ミサ」の祭儀は司祭と信者会衆との共同体的なものでありますから、司式の順に従って開式、奉献(神への感謝)、閉式に応じて定められた中から選んで歌います。 歌の重要性ですが、全ての歌は聖書の一節より引用されて居り、音符に合わせて唄うというよりも聖書の一節を語る様にしなさいと教えられています。 もちろん音程の問題もありますが、それよりも聖書の一節を自分に言い聞かせる、又人にも聞いてもらうそういう気持ちの方が良い様です。 聖アウグスチヌスは「歌を唄うのは、愛している証拠」と言われていますし、 「よく歌う人は、倍祈る事になる」ともあります。 ですから私自身神様によく知ってもらおうといつも大きな声で歌っています。 (3)歌が時代と共に変化して行くか… 本質的には変わらないと思います。(1)、(2)で述べました様に「ミサ」の祭儀によるものだからです。 しかし古来よりありますグレゴリオ聖歌は、神の民の歌であるヘブライ語の詩編をラテン語になおしてそれに合う旋律にしたのがグレゴリオ聖歌です。 ただし多声合唱曲として作られたものが多いため、典礼(一般祭儀)に使用するには向きませんし、 ラテン語のため意味がわかりずらいという事もあり、聖歌も国語化される様になりました。 1979年12月に各教会で使用されている典礼聖歌が出来ました。 神のことばがよりわかりやすく、又味わえる様に国語による詩編(聖書の一節)の歌詞に作曲されました。 これは仕事の完成ではなく大きな未来への第一歩であると言われていますので、又将来変化して行くかも知れません。 現在でも教会によっては、ギターでミサ曲を行ったり、琴で行ったりと若者達に興味があるものを工夫している所もあると聞いています。 ぜひ皆が平和であり自由に参加出来る事を望んでいます。 |